b2eenthelinesの日記

映画のミカタ、旅、遊び心の話等々。

時間の過ごし方、を考えるに際し

一日24時間の内、2時間程度の使い方を考えてみる場面にあって何を優先させるべきか?

 

疲労困憊の時は睡眠時間に充てるだろうし、

ゆっくり味わえる余裕があるなら、呑みながらの食事に2時間は溶けてしまうだろう。

 

では、人間の本能的な三大欲求が満たされている時は?

 

翌日の準備や予習、宿題(残業)など

「生活の主軸」で埋めてしまうのも一種「充実」

と云える。

 

けれど自由な時間は作るモノ。

忙しい、結構。

其れは「心を亡くす」と書く漢字である事を思い出せれば、廃人化から少しは遠退く。

同様に、方向性は真逆に思えるが「忘れる」も

時間を無駄に削ってしまう一因と成り得る。

(一説に拠ると、探し物は人生で二番目に時間を費やす行為らしい。トップは睡眠)

 

さて、めでたく自身が好きに使える2時間が確保出来たと仮定しよう。

恐らく多くは趣味に熱意を傾けるか、大事な人との会話(直接会っているかは問わない)等が妥当な所かと。

勿論、其れ等を否定しようとも思わない。

人生の残り時間に限りが有る、という点に於いて人間は皆平等だから。

 

で、自分の選択肢は「映画を観る」。

約2時間、という時間のコストが固定された際、其の2時間を如何に有意義に過ごすか?

を自分なりに突き詰めた結果なんだけども。

 

 

同じ2時間で何かを「観る」事を考えた時、TVという選択肢も無論アリでしょう。掛かるのは電気代、時々受信料(NHK)。番組のプログラムを鑑みた時、映画に近いのはTVドラマと思われる(DVDドラマも含む)。OK、2時間あれば、TVドラマ2話分観られる!という式も成立するし。

 

只、多くの連続ドラマは(年末年始の特番や打ち切り等を除き)1クール最低10話以上が殆ど。

TVドラマは時間を掛ける分、「描写が丁寧」であったり「物語を掘り下げる」利点が有るのは間違い無いと思う。

単純に、何か「お話」を1つ観ようと思ってドラマを初回から最終回迄観るのに費やす時間の間に、映画ならば軽く5つ以上は観られるだろうという計算。

換言すれば、時間を費やしてでも深く観たい興味のある話ならドラマで一向に構わない。

舞台も良いだろう。生で役者さんを観られる感動は一入だ。チケットが入手できるかは勿論、席位置も含めて多少はギャンブル性が有るのと、後は気になる御値段との兼ね合い。

 

此処でフィルム1本に掛かるコストに目を。

映画のエンドロールを終わり迄見届けた時、流石に数えた事は無いものの、「低予算映画」と謳われたフィルムにも相当数の人数が関わっているのは確実。脚本を練り上げるのに掛かった月日が優に年単位のモノも(特に、原作が小説だった場合。歴史ベースなら更に長期)有る。撮影、編集なども云わずも哉コストに含まれる。

 

そういった「時間」「金額」「人間」の集大成を、

自分(観る側)の払うコストは

「約2時間」

「¥1.500-前後」

で堪能できる。素晴らしい!

(値段:通常は+300レイトショーは-200念為)

加えて其のフィルムが舶来品だったりした場合、語学の勉強にもなったりしてお徳!!

等々、観に行くネタを選べば+αの部分もアリ。

 

映画の作り手側の思いとか、視えない部分をさて置いても此れだけ観るべき理由が在り。

 

若しパチンコや競馬で2時間まともに勝負したら、軍資金は¥2.000-を余裕で超えるケースが多い筈。或いは課金ゲームで同額使ったとして、望む結果が得られる確率は?得られたとして、その持続性は如何程?人が有限の時の中で、何かにコストを掛ける際、其れ相応の見返りを何かしら期待して自腹を割っ捌いている訳だ。見返りがコストに見合っていれば其れで良い。カジノのテーブルで、一瞬の賭けに何千万と磨ろうが、其れに見合った(若しくは其のコストでしか買えない)何かを得られているなら、痛手を負うのは自身だから周りの誰彼に諫められる謂われも無い。

「自身がコストを掛ける価値が有る、と納得した対象に其れを費やす」のが自由時間なりポケットマネーの定義ならば、当然だ。だからこそ、何かに熱中している人は素晴らしいと真剣に思える。対象が実際には手の届き難い芸能人と呼ばれる人種だったり、二次元の偶像だったとしても、だ。

 

時間も、実質(少なくとも自分は)収入にも限りが有る為に「身を削ってでも全てを捧げる」レベルの此れと謂った趣味が自分には、多分無い。

故にポケットマネー全部を(生活費を可能な限りコンパクトに纏めた後なのは折り込み済)、何か(or誰彼)に注ぎ込める生き方、というのは憧れすら覚える。

 

其処で「時間の使い方」に立ち還ると、

世に云う「沼」的な信仰の様なモノが無いからこそ、

自分の掛けられるコストを考えた時に、

一回分が2時間・¥1.500-前後(更にDVDレンタルの金額は1コイン以下だ、画面や音響の劣化は否めないが)のコスパの優れた「映画」という楽しみを、自分は選ぶ。

 

時間も収入も、自力で調整可能な方はどうか其の儘、夢中の道を直走って頂きたい。

でも左様で無いなら、その内幾らか、2時間程「映画」という選択肢を増やすだけでコストが抑えられ、結果、本筋に遣える金額の数字が増えるという成果が期待出来る。

 

趣味がある、と云うのは其れ耳で正義だと思う。大袈裟では無く、其れ自体が生き甲斐の人間も少なからず存在するから(趣味に人生を蝕まれている人間のケースは此の際放置する、本人以外は測れないし)。そして自分の持ち時間は刻一刻と消費されゆく中で、如何に残りを過ごすかというのは検討に価するだろう。

熟考し過ぎて発酵を通過し、更に腐敗に至る程迄に時間が失われるのは困るけれど、

 

映画でも観ながら考えればいいか、と。